DSがなかっただけなのに。

たびたび口にしていたDSの話をしようと思う。小学一年生のころから遡るので誇張や故意の補間があると思うので全部作り話だと思って読んでもらってもいい。

いつからかはわからないけど、DSが流行っていた。特に男子は幼稚園のころからポケモンの話で盛り上がっていた気がする。僕はその輪に入ったことがないからわからない。DSを持っていなかったから。持っていない理由は簡単で、親がかたくなに購入を拒んでいたからである。なんでそこまで買ってくれなかったのかはわからない。あまりにもかたくなだったので、小三のころにはDSを諦めていた。幼稚園生のころは紙の工作が好きだったので、一人で黙々と何やら作って過ごしていた。クラスに誰がいたかよく覚えていないし、本当に誰とも遊んでいないかもしれない。先生と外で遊んだ記憶は少しある。外の遊具は卒業してからも見ていたので、そのせいかもしれない。友達と遊んでいた気はしない。その頃は引っ込み思案でもあり、出席を取るときの「はい」という返事でさえも緊張してできなかったくらいなので、友達がいないのは当然な気はするが覚えてるはずもない。とにかく割と友達少なめな幼稚園生活だった。

小学校に上がった。小学一年生のころは、幼稚園時代に反して友達が多かった。長い休み時間には、クラスメイト8人ほどと校庭で鬼ごっこをしたり、サッカーをしたりしていた。小学校低学年くらいまではみんな元気だった。放課後は何してたか覚えてないけど。多分その中の一人の友人と公園でサッカーしてたはず。その友人はあとで登場するのでA君としておこう。

小学校三年生くらいからである。ついにイナズマイレブンが発売された。ご存知超次元サッカーのゲームである。僕は知らんけど。思い返せばWiiが発売されたのも小学生のころだった気がする。とにかくゲームが流行っていた。休み時間はその話で持ちきりだったのだろう。そもそもゲームを買ってもらえない僕は休み時間大多数の男子の輪に入れないだけでなく、放課後は○○の家でゲームやろうぜ!!みたいな流れに参加できなかった。次第に会話する人も減っていった。友人と言えばA君だけである。A君はどこかのサッカークラブに入っているサッカー好きで成り行きは全く覚えてないが放課後によく遊んでいた。多分帰る方向が同じだったからだと思う。彼の話と言えば、僕がTCGと読書にはまった理由がある。A君の家で遊んでいたとき、彼がTCGを持ってきた。それがあのバトルスピリッツだった。TCG遊戯王とデュエマしか知らなかったが、ルールが面白そうだったので始めてみた。それ以降は毎日サッカーしたりTCGをやったりしていた。これは小六まで続いた。読書に関しては教室の隣に小さい図書室みたいなのがあったので暇なときに読んでたらはまっていた。小五、六に関してはそれどころではないので特に書かない。

なぜDSを買ってくれなかったのかは本当にわからない。兄弟が合計三人なので買うと結構な金額になりそうではあるし、単にゲームにいいイメージがないだけなのかもしれない。別に恨みとかはないしもはやどうでもいいことだけど、男子何人かで楽しく遊ぶという経験がないせいか、今現在そういうノリがとても苦手である。一緒に遊んでいたA君はとても無口で、学校内で話しかけてもかたくなに口を開かず、学校を出た瞬間話始めるという不思議な律儀さを持ち合わせた人だった。そのため結構無言で遊ぶことが多く、特にサッカーはお互い真剣にやるせいか、一番盛り上がらなかった。小五、六のときにはほかにも友人がいたがこれは別の機会にするつもりである。

小学生のときの僕は、自分で言うのはあれだが、無口で運動が苦手でゲームを持たず塾に行ってないが勉強ができ教室では大抵読書をしている変な奴だった。これが変わるのは多分中二のころだった気がする。